技術紹介
独立行政法人 産業技術総合研究所
関西産学官連携センター 知的機能連携研究体長
富田文明
(画像処理、コンピュータビジョン、知能ロボット等の研究に従事)
ベンチャー企業
電子技術総合研究所の時代から産業界での先端技術の普及を目的として、企業とも共同研究、技術指導を積極的に行ってきた。しかし企業からの全ての要望に応えられる状況にはなかった。
特に、共同研究を推進する際に企業側の人材の育成の時間がかかること、企業固有の課題まで対応できるほど、限られた研究者に余力がない等の問題があった。近年は、企業から、一定の性能を持った技術を一定の価額、一定の条件でモジュールとして導入し、企業側の人的負担は減らしたいという声も多くなってきた。
幸いなことに産総研の独立行政法人化後、技術移転のチャンネルとして、研究者自らがベンチャー企業を設立することが可能となっている。2004年にVVVの開発にタッチしてきた所外のスタッフも参加して、産総研発ベンチャー企業としてアプライド・ビジョン・システムズ(AVS)を設立することができた。
AVSの設立によって、産業界からの様々な要望に応えることが可能になっている。例えば、研究者の研究課題とするには個別すぎるが、各企業にとっては非常に重要な問題に、ベンチャーのスタッフが対応できるようにもなっている。
また、VVVのうちの要望の高い機能を個々の商品として普及する作業もすすめている。昨年は回路パターン画像分析に関するソフトウェア、3次元ステレオの計測ソフトウェア等の出荷を開始した。AVSとパートナーシップを組んで商品を開発する事例も増えており、東京エレクトロンデバイスのステレオカメラボード(TD-BD-SCAM)とVVVを組み合わせた商品を出荷することができた。